天岩戸の物語 ~光を取り戻すために~-0

天岩戸の物語 ~光を取り戻すために~

神さまの相関図

天岩戸の物語 ~光を取り戻すために~

 
天岩戸1
 
八百万の神々が暮らす高天原。ある日、アマテラスの弟神スサノオがやってきました。スサノオは海を治めているはず。高天原に攻め入ろうとしているのではないかと、アマテラスが問いただすと、母のいる根の国に行きたいと言って泣いてばかりで、父神のイザナキに追放されたというのです。仕方なくアマテラスは、しばらく様子を見ることにしました。

最初のうちはおとなしくしていたスサノオでしたが、アマテラスがかばうのをいいことに日に日に乱暴が激しくなりました。とうとう機織り小屋に皮をはいだ馬を投げ込み、驚いた機織りの娘は尖った道具が刺さって命を落とします。さすがのアマテラスも堪忍袋の緒が切れて天の岩戸に隠れてしまい、高天原も地上も闇に覆われていきました。

これは一大事と、神々は天安河原に集まり妙案を探ります。知恵の神オモイカネに浮かんだのは、宴を開きアメノウズメが踊ってその場を大いに沸き立たせること。

果たして、大きな歓声が上がるのを聞いたアマテラスは、アメノウズメに何事かと問いかけます。
 
天岩戸2

「汝命に益して貴き神坐す。故、歓喜び咲ひ楽ぶ」『古事記』上つ巻より
「あなたにもまさる貴い神がおられます。それで、喜んで歌い舞い笑っているのです」

 
天岩戸3

アマテラスは好奇心に駆られて岩戸を少し開けました。すかさずタヂカラヲがアマテラスの手をつかんで引っ張り出し、世界に再び光が戻ってきたのです。

天岩戸の物語 ゆかりの地

【1】 天岩戸神社西本宮(あまのいわとじんじゃ にしほんぐう)

アマテラスが籠った天岩戸を御神体として祀る神社。岩戸川を挟んで東本宮と西本宮があり、御神体は西本宮の拝殿裏の遥拝所から神職の案内を受けて拝観できる。境内には御神木のオガタマノキ(招霊木)がそびえ、岩戸の前でアメノウズメが手にしていた枝はこのオガタマノキだという。

〒882-1621 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073番地1
電話番号 0982-74-8239(8:30~17:00)

【2】天安河原(あまのやすかわら)

天岩戸にアマテラスが籠り、闇に閉ざされた世界を案じた八百万の神々が話し合いをした場とされる。岩戸川に面した河原には洞窟があり仰慕ヶ窟(ぎょうぼがいわや)と呼ばれる。間口40m、奥行30mの空間の内外に、願いが込められた石積みが無数に並ぶ。幻想的な雰囲気はまさに別世界。

〒882-1621 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸
電話番号 0982-74-8239(天岩戸神社社務所 8:30~17:00)

【3】天岩戸神社東本宮(あまのいわとじんじゃ ひがしほんぐう)

天岩戸から出てきたアマテラスがオモイカネにそのまま導かれて、最初に住んだ場所を祀っている。地元からの信仰が篤く、別名、天岩戸大神宮。西本宮で授与される神札にもその銘がある。社殿裏に湧いている御神水から、めずらしい根元がつながった七本杉までは遊歩道で。

〒882-1621 宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073番地1(西本宮)
電話番号 0982-74-8239(天岩戸神社社務所 8:30~17:00)

【4】荒立神社(あらたてじんじゃ)

サルタビコとアメノウズメが御祭神の、芸能と縁結びに御利益があると評判の神社。温かな雰囲気に満ちた境内にはあちこちに手作りされた板木があり、ハート形や干支の動物が描かれたものなどいろいろ。7回木槌で打つと願い事が叶うのだそう。森に響きわたるカーンと気持ちのいい音に耳をすまして。

〒882-1101 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井667番地
電話番号 0982-72-2368

【5】天真名井(あまのまない)

樹齢1300年を超えるケヤキの根元に、こんこんと水が湧き出る。その透明度は高く、覗いた顔が映り込むほど。長年地元で大切に守られてきたことがわかる、水神さまの祠の凛とした佇まい。天孫降臨の際、アメノムラクモが水のないこの地に、水種を高天原から移したと地元で伝えられてきた。

〒882-1101 宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井

おすすめよりみちスポット

高千穂峡(たかちほきょう)

高千穂の押しも押されないシンボル的景勝地といえばここ。エメラルドグリーンの水面に降り注ぐ滝のしぶきと木漏れ日が織りなすドラマは、得も言われぬ風情を醸し出して、見る者の心をとらえて離さない。ライトアップされると、さらに神秘的に。

〒882-1101 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井御塩井
電話番号 0982-73-1213(一般社団法人 高千穂町観光協会)

あまてらす鉄道

旧高千穂鉄道の線路を利用して、オープンエアの客車が走る。水面から105m(現在日本一)の高さがある鉄橋では一時停車するので、床の強化ガラスを通して渓谷を眺めてみよう。さらに涼しい風が吹き抜けるかも。なお、使用済み食用油などのバイオディーゼル燃料で運行。

〒882-1101 宮崎県西臼杵郡高千穂町三田井1425番地1
電話番号 0982-72-3216 (受付 9:25~15:25)
運行時刻 9:40~15:40 1日10便(臨時便を除く)
定休日 毎月第3木曜日(ゴールデンウィーク、夏休み、祝日を除く) *雨天休業の場合あり
入場料 100円
乗車料金 高校生以上 2,000円、小・中学生 1,300円、未就学児 700円

道の駅 青雲橋(せいうんばし)

アーチ型が美しい青雲橋のたもとにある。施設には木材がふんだんに使われ、特産品の栗やゆずの加工品を始め、伝統工芸のわら細工や竹細工の製品が豊富。ちゃんぽんやチキン南蛮が人気のレストランがあり、観光案内所も併設。

〒882-0401 宮崎県西臼杵郡日之影町大字七折8705番地12
電話番号 0982-87-2491
営業時間 8:30~18:00 レストラン 10:00~16:00
定休日 不定休

天岩戸の物語 ゆかりの地MAP

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