Ⅰ 神話を知る ~4.海幸・山幸兄弟の物語~-0

Ⅰ 神話を知る ~4.海幸・山幸兄弟の物語~

海幸・山幸兄弟の物語を追いながら、3つの神社をめぐります。日向灘・鬼の洗濯板を臨む日南海岸を出発し、飫肥杉美林の広がる日南市北郷町まで、海と山の絶景が楽しめるドライブコースです。

ストーリー

山幸彦(ホオリノミコト)は、兄・海幸彦(ホデリノミコト)の釣り針を海に落としてしまいます。海底のワタツミノミヤへと探しに出る弟・山幸彦は、ワタツミノミヤでトヨタマヒメと出会い、約3年を過ごします。鯛ののどに引っかかっていた釣り針を手に、地上に戻ることになった山幸に、ヒメの父である海神は、塩満珠(しおみつたま)と塩涸珠(しおふるたま)を渡します。潮の満ち干きを手中に治めた山幸彦に、兄は仕えるようになりました。
山幸彦の子を身ごもったトヨタマヒメは、「出産の時の姿を見ないでください」と言い、「鵜戸神宮」付近で皇子ウガヤフキアエズノミコトを産みますが、本来の姿(サメと言われています)を見られてしまいます。自分の乳を岩に移し、ワタツミノミヤへ戻っていくヒメ。妹タマヨリヒメを乳母として地上に仕わせ、後に2人が結婚し、初代神武天皇が誕生するのです。

青島神社

海と鬼の洗濯板に守られた霊域

奇岩・鬼の洗濯板が取り囲む青島神社は、山幸彦、トヨタマヒメ、そして山幸彦にワタツミノミヤ行きを進言したシオヅツノオオカミを主祭人とし、縁結びの神社として人気です。江戸時代まで全島が禁足地であり、霊域として崇められていました。海が荒れても静かだという島内には手つかずの自然が残り、亜熱帯植物群の中に朱塗りの神殿が建つ、美しい神社です。

野島神社

海山の神を祀り伝統の神楽が舞われる

境内には、幹から気根を伸ばすアコウの木の雄々しい姿が。内海のアコウとして、国の天然記念物に指定されています。野島神社は、海の神シオヅツノオオカミ、天孫降臨の神々を先導したサルタヒコノミコト、漁業、子授けの神とされる住吉三神を祀っています。野島神社はかつて白髭大明神と呼ばれ、浦島太郎が現れたという伝説も残ります。毎年11月23日に、500年の伝統を誇る野島神楽が奉納されます。

鵜戸(うど)神宮

朱塗りの社と海の青の極彩色

断崖絶壁に建ち、社と海のコントラストが鮮やか。本殿は洞窟の中にあり胎内にいるような神秘的な雰囲気をたたえています。山幸彦と結ばれたトヨタマヒメが出産をした宮とされ、今も安産祈願の参拝者が絶えない神社です。ヒメを乗せてきた亀が石となったと伝わる亀石に「運玉」を投げ入れることができれば、願いがかなうといわれています。

潮嶽(うしおだけ)神社

兄・海幸彦を祀る全国唯一の神社

海幸彦を主祭人に、山幸彦ともう一人の兄弟を含める3人を祀っています。釣り針をなくした山幸彦に怒り、探しに行かせた海幸彦。戻った山幸彦に、初めは反撃しますが、後に仕えるようになったといわれます。祭神多しといえども、海幸彦を祀るのは、全国で潮嶽神社のみだそうです。山の民は今も海幸彦を敬い、神楽の際は、海の幸・山の幸の両方が奉納されます。

おすすめ立ち寄りスポット

ルートマップ

<MAP>
 

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<アクセス>
■車で
​​​●国道220号を日南方面へ約25分。

■バスで
●宮崎駅よりJR日南線で約30分、
青島駅下車。徒歩10分。

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