Ⅰ 神話を知る
~2.神々の息づかいを間近に感じる~-0

Ⅰ 神話を知る ~2.神々の息づかいを間近に感じる~

天孫降臨の地・高千穂町で、「神々の里」といわれる雰囲気を存分に体感できます。高千穂町だけでなく、同じく天孫降臨の地といわれる二上山のある五ヶ瀬町も併せて紹介します。農村民泊で、山間の集落に流れる空気と、ゆったりした時間も味わってほしいルートです。

ストーリー

イザナキノミコトの禊によって生まれた太陽神アマテラスオオミカミとその弟スサノオノミコトですが、弟の悪行のため、アマテラスは天岩戸に隠れてしまいます。
世の中は闇に包まれ、八百万の神々は、アマテラスに岩戸から出てきてもらうため、「天安河原」で話し合いました。
岩戸の前でアメノウズメが舞うと、神々は拍手喝采。様子を確かめるために岩戸を少し開いたアマテラス。
その瞬間、タヂカラオノミコトが岩戸を投げ飛ばし、この世に光が戻ったのです。
高千穂に伝わる神楽は、この時のアメノウズメの舞がはじまりと言われています。
アマテラスは、地上界を統べるため、御孫ニニギノミコトを遣わします。
高千穂町には、神々が天上界を遥拝した「高天原遥拝所」や、水種を運んだと伝わる「天真名井」などに天孫降臨の逸話が伝わります。
高千穂が「天孫降臨の地」と言われる所以です。

国見ヶ丘

神秘的な雲海からのご来光に願う

神々しい朝日を望める絶好のポイント。
高千穂町内を見下ろす丘は、神武天皇の御孫タテイワタツノミコトが九州平定の折、国見をしたと伝えられる場所です。今もその像が町内を見下ろしています。
幻想的な雲海の名所としても名高い場所。秋から初冬の快晴無風の冷え込んだ朝、発生した霧が町を覆い、運がよければ、雲の上からご来光を望む神秘的な景色を見ることができます。

高千穂峡

大自然がつくり上げた渓谷美

阿蘇山系の噴火活動で流れ出した溶岩が数万年かけて侵食され、ダイナミックで美しい渓谷美が生まれました。
高さ100mにもなる柱状岩の壁から水がとうとうと流れ落ちる「真名井の滝」は国の名勝・天然記念物。
7~8月中はライトアップされ、秋は紅葉が彩ります。
ボートに乗ると、真名井の滝のすぐ下まで近づくことができ、川面から見上げる光と影が織り成す渓谷美は大迫力です。
 

高千穂神社

古来から守られる高千穂の総社

高千穂八十八社の総社であり、約1800年前に創建されたといわれます。ニニギノミコト、神武天皇の御兄・ミケヌノミコト一族をを祀ります。
境内には、国指定重要有形文化財となった社殿と鉄造狛犬一対、2本の杉の根元が一体となった夫婦杉などがあり、本殿の彫刻も見事です。
神楽殿では毎夜(20:00~21:00)、高千穂神楽が舞われ、気軽に神楽の舞を見ることができます。

高天原(たかまがはら)遥拝所

天孫降臨の神々が故郷・天上界を拝んだ丘

天孫降臨をした神々が降り立って地上界が造られる前には、アマテラスオオミカミが治めた天上界が存在し、高天原と呼ばれていました。「高天原遥拝所」は「くしふる神社」の南に連なる小高い丘で、神々が天上界を遥拝した場所と伝わります。神々も故郷を思って見上げたのでしょうか。

天真名井(あまのまない)

天上界の水種から移した水が湧き出す

ケヤキの根元からこんこんと水が湧き出で、その上に祠が祀られています。
ニニギノミコトが降臨した際に、水がなかったこの地に、高天原から水種を運んだと伝わります。
どこまでも透き通った湧水は、御神水として今も地元の方々に大切にされ、信仰されています。

天岩戸神社・天安河原

神が隠れた天岩戸を拝観できる

太陽神アマテラスオオミカミが隠れたという洞窟・天岩戸を御神体としています。西本宮の裏手に遥拝殿があり、社務所に申し込むと、渓谷を挟んで対岸に見える天岩戸を拝観できます。
岩戸川沿いには、世の中が闇に包まれた時に神々が話し合ったという「天安河原」があり、今も願いをこめて石を積む人が絶えない場所です。パワースポットといわれ、神秘的な空間が広がっています。

夕日の里 農村民泊

心通わせる「田舎に泊まろう!」

五ヶ瀬町の桑野内地区は、「夕日の里」と呼ばれるほどの美しい夕日と、目の前に広がる茶畑、涅槃像のように見える阿蘇の山々の風景が魅力です。
その魅力を発信しようと、2006年7月から農村民泊がスタートしました。農家に泊まり、農業の体験を通して感じる地元の人との温かい交流と、地どれの新鮮な食材を使った郷土料理が人気を呼んでいます。

三ヶ所神社

本殿の見事な彫刻群は一見の価値あり

天孫降臨の地と伝えられる二上山の麓にある祠を移したと伝わります。
本殿は、300年前に1本のケヤキから建てられたもの。史記の一場面や、仙人、霊獣、植物など74体もの彫刻が本殿をぐるりと取り囲み、繊細なワザに驚くばかりです。
中には獣神・海馬(脳をつかさどる器官)の彫刻もあり、受験生に「海馬守」が喜ばれています。
4~5月は、1万2000本のシャクナゲが咲き誇り、ピンクの花々に包まれます。

ルートマップ

<MAP>
 

route map
<アクセス>
■車で
●宮崎自動車道宮崎ICから清武JCTを経由し東九州自動車道、延岡JCTから九州中央自動車道へ入り、蔵田交差点まで。国道218号を通り、全約2時間半。
●九州自動車道熊本ICから御船ICへ。国道445・218号を通り、全約2時間。

■バスで
●延岡バスセンターから高千穂バスセンター行きで約1時間20分、終点下車後、タクシーで約10分
●熊本駅から高千穂バスセンター行きで約2時間半。

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