神話と観光 高千穂編-0

神々の息づかいが聞こえる里で自らのルーツに思いを馳せる旅へ

荒ぶる神のスサノオノミコトの乱暴、狼藉にたまりかねた姉のアマテラスオオミカミは、洞窟の天岩戸(あまのいわと)に隠れてしまいます。困った八百万の神々は、なんとか太陽神を外に出そうと、策を練って天岩戸の前で宴を開催。その楽し気な声が気になったアマテラスが、外の様子をそっとうかがった瞬間に、力自慢のタヂカラオに岩屋の戸をほおりなげられ、世界に光が戻ります。一方スサノオは高天原を追われ、地上の世界・葦原の中つ国に降り立ちます。時は流れ、アマテラスが孫のニニギノミコトを呼び、葦原の中つ国に降りて国を治めよと命じ、天降りする物語が天孫降臨です。神々の伝説に出てくる地名が各地に点在する高千穂。土地に伝わる伝説をたどると、神々の息づかいさえ感じられます。

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槵觸(くしふる)神社

二ニギノミコトが天降った聖地

アマテラスオオミカミから命を受けた、孫のニニギノミコトが、高天原から三種の神器をたずさえて最初に降りた地が、くしふる峰だったといわれています。古事記にも「日向の高千穂のくしふる峰に天降りまし…」と記されています。もともとくしふる峰をご神体として崇めていましたが、社殿建立を求める声が多くなり創建された神社。武神として信仰厚いタケミカヅチノミコトを祀ることから、毎年秋季大祭では奉納相撲が行われています。

荒立(あらたて)神社

ニニギノミコトの案内を務めた夫婦の宮

ニニギノミコトが天降った際に、立ち往生していると高天原から地上の国までの道を照らす神様が現れました。それがサルタヒコです。天降りの際に二ニギについていたアメノウズメが、その神様の名を問うとサルタヒコノミコトと名乗り、道案内をするために現れたといいます。この出会いがきっかけで、アメノウズメはサルタヒコの妻になります。2神が結婚した際に、荒木を使って急いで宮居を作ったため荒立宮と名付けられたといわれています。

天岩戸(あまのいわと)神社

神隠れした際の岩戸をご神体に祀る

天岩戸に閉じこもってしまったアマテラス。困った八百万の神々が練った策が、天岩戸の前での宴です。アメノウズメの舞に神々は笑い、にぎやかな声が天岩戸のなかまで聞こえます。外の様子が気になったアマテラスが、そっと外をのぞいた瞬間に、タヂカラオが岩屋の戸をほおりなげ、世界に光が戻りました。その天岩戸と呼ばれる洞窟を御神体としてを祀る神社。お祓いをしてもらった後、遥拝所から西本宮の天岩戸を参拝できます。東本宮はアマテラスオオミカミ、西本宮は天岩戸をご神体としています。

天安河原(あまのやすがわら)

神々が集い会議をしたといわれる

天岩戸に隠れてしまったアマテラスを、なんとか再び外に出す方法はないかと、八百万の神々が集って、策を練る会議をしたのが天安河原といわれています。天岩戸神社から岩戸川沿いに設けられた遊歩道を歩いて行くとたどり着き、河原の奥にある洞窟は「仰慕窟(ぎょうぼがいわや)」ともいわれています。窟の全面にひろがる岩戸川の岸辺一帯に、訪れた人々が願いをこめて積んだ小石がならび、神秘的で幻想的な雰囲気を一層引き立てます。

高千穂神社

ミケイリノミコトと鬼八の伝説がねむる

ミケイリノミコトは神武天皇の兄。東征の際に本隊と離れてしまい高千穂に引き返しますが、戻ると鬼八という悪者が里を荒らし、人々を苦しめていたため退治に乗り出します。伝説には、鬼八は一度切られても簡単には死なず、頭と胴と手足を3つに切り離してようやく退治することができたといわれています。日向三代とミケイリノミコトをはじめとする10柱の神を祀るのが高千穂神社。高千穂八十八社の総社として多くの参拝者が訪れます。


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