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神話のふるさと宮崎 神楽体験レポート~大河内神楽~
椎葉神楽の古形を色濃く残す山間の神楽
2016年11月26~27日鑑賞
椎葉村の南西部に位置する山深く自然豊かな地域・大河内地区。西米良村との村境かつ、宮崎県と熊本県との県境にも当たり、かつては熊本の人吉藩が支配する地域でした。神楽は、その毎年12月第1土曜に奉納されてます。大河内八幡神社の社殿の中で17時~22時頃にかけて舞われるいわゆる「夕神楽」で、4年に1度は、「注連の願(しめのがん)」として夜通し33番通しで舞われるそうです。
<保存会名>大河内神楽保存会
<開催場所>大河内八幡神社拝殿
< 実施日 > 12月第1土・日
シチュエーション
大河内神楽の奉納は、大河内八幡神社の社殿の中に設けられる御神屋の中で行われます。御神屋の周りには、大河内地区の人に加えて、この日のためにふるさとに帰ってきた人たち、近隣の地区の人たちなども集まって、大賑わいでした。
舞
大河内神楽は、26地区に伝わる椎葉神楽の中でも、最も古い形を留めているとされる神楽で、「注連の願」の際には、特別な演目が追加されるのだとか。舞手さんの息のあった動きに合わせて、あちこちから聞こえるせり歌と絶え間なく動く「くも」が会場の盛り上がりをさらに大きくしているようでした。
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「板起こし」。唱教を唱えながら、猪や鹿の肉を切り分け捧げます。新鮮なお肉は縁起物。心配な方は後で焼いてもらうこともできます
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「鬼神」。途中に、鬼神と人との力比べのシーンがあります。最終的に鬼神が勝ち、勝ち誇る場面では、面の表情は同じなのに、なんだか嬉しそうに見えてきます。
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「花の手」。子どもたちの舞です。子どもとは思えない気迫の舞でみとれてしまいました。足下の白い紙包みは、御神屋の外から投げ入れられたおひねり。参加される際はぜひ応援してあげてください。
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花の手の舞では、楽も子どもたちが担当。しっかり正座して頑張っていました。
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「弓の手」。弓を使った2人舞の後、榊をもらった人は御神屋の中に乱入。みんなで大暴れします。最後は、みんなで神主さんにお説教を受けますが、最後には許され焼酎をもらいます。会場が笑いと歓声に包まれます。
神楽グルメ
おもてなしが手厚いことでも知られる椎葉村の神楽。会場では折りをいただくのですが、なくても良いくらい、ジビエやお煮染めなどをお腹いっぱい食べさせていただきました。何より、突然参加しても優しく気遣ってくださる皆さんの心遣いがありがたかったです。